
Products・Technology
製品・技術

めっき加工の目的
防蝕
- 素材が錆びにくくなるように施される処理で、特に金属製品に対して重要です。
- 空気中の酸素や湿気により鉄などは錆びてしまいますが、防錆めっきを施すことで、錆による故障や劣化を防ぎ、機器の耐久性や美観を維持することができます。
装飾
- 素材に高級感や美しさを加えるために施される加工です。金属特有の光沢を持たせることで、製品の外観を向上させ、より魅力的に仕上げることができます。
- 装飾めっきは、自動車の外装品やアクセサリー類などに広く使用され、見た目の美しさと高級感を引き出します。
機能
- 電気的、機械的、物理的、化学的、光的、熱的など、さまざまな特性を素材に付与する加工です。
- これにより、特定の機能を持たせることができ、電子機器や工業部品などで特別な性能を求められる場面で重宝されています。

めっきの種類

電気ニッケル
電気ニッケルめっきは、外部からの電気エネルギーによって素材金属表面にニッケルを還元析出させて成膜する電気めっき技術で、耐久性、耐食性、装飾性に優れた特性を持つ表面処理方法です。このめっき技術は以下のような特徴を備えています。
- 1. 耐食性・耐変色性 ニッケルめっき層が基材を保護し、優れた耐食性を発揮します。これにより、湿気や腐食環境下での使用に適しています。又ニッケルめっきにおいては半光沢ニッケルめっきと光沢ニッケルめっきという腐食電位の異なる二種類のニッケルめっき層を重ねることにより、さらに耐食性を向上させています。しかし、ニッケルめっき表面は変色し易いのでクロメート処理などの後処理が必要な場合もあります。
- 2. 装飾性 光沢ニッケル・半光沢ニッケル・無光沢ニッケルはど、添加剤により外観を変えることが可能ですので、装飾用途にも適しています。
- 3. 耐キズ性 光沢ニッケルめっき層の硬度はHv500~550となり摩耗に強く、耐キズ性が向上します。
- 4. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材にも対応可能ですので、耐食性と耐変色性および美観を兼ね備えた表面処理を必要とする製品部品に使用していただけます。
電気ニッケルクロム
電気ニッケルクロムめっきは、下地ニッケルめっき層の上にクロムめっきを成膜させる電気めっき技術で、耐久性、耐食性、装飾性に優れた特性を持つ表面処理方法です。このめっき技術は以下のような特徴を備えています。(クロムめっき液は6価クロムを使用していますが、製品には金属クロムとして析出していますので、RoHS指令に対応しています。)
- 1. 耐食性・耐変色性 ニッケルめっき層が基材を保護し、クロムめっき層が酸化を防ぐことで、優れた耐食性と耐変色性を発揮します。これにより、湿気や腐食環境下での使用に適しています。又ニッケルめっきにおいては半光沢ニッケルめっきと光沢ニッケルめっきという腐食電位の異なる二種類のニッケルめっき層を重ねることにより、さらに耐食性を向上させています。
- 2. 耐キズ性 クロムめっき層の硬度が高いため摩耗に強く、耐キズ性が向上します。
- 3. 装飾性 クロムめっき層の光沢が美しい外観を提供し、装飾用途にも適しています。
- 4. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材にも対応可能ですので、耐食性と耐変色性および美観を兼ね備えた表面処理を必要とする製品部品に使用していただけます。
硬質クロム
硬質クロムめっきは、高い硬度と耐摩耗性を持つクロムめっきの一種で、特に産業用途での性能向上を目的とした技術です。このめっきは主に機械部品や工具など、過酷な条件下で使用される部品に適用され、以下のような特徴を持っています。
- 1. 高硬度 硬質クロムめっきは、硬度が通常Hv800~Hv1000と非常に高く、摩擦や摩耗に対して優れた耐性を発揮します。高圧や高負荷がかかる部品において、寿命を延ばすための効果的な手段です。
- 2. 耐摩耗性 硬いクロムめっき層が表面を保護するため、摩耗に強い特性を持ちます。これにより、摺動部や可動部品の耐久性を向上させることができます。
- 3. 低摩擦係数 クロムめっき層は摩擦係数が低いため、摺動部品や滑らかな動きを必要とする部品に有用です。
- 4. 離型性 クロムめっき層は優れた離型性があり、金型などの表面処理に適しています。
- 5. 高温耐性 クロムめっき層は高温環境に耐える特性がありますが、400℃を越えると硬度が低下し始めます。
- 6. 耐食性 硬質クロムめっきは高い耐食性を持つため、湿気や塩酸以外の化学薬品環境にも耐えられます。ただし、めっき層に微細なひび割れ(マイクロクラック)が発生する場合があり、その場合は耐食性が低下することがあります。
- 7. 被膜の厚さと精度 硬質クロムめっきは被膜厚さを数ミクロンから数百ミクロンまで調整可能で、部品の用途や要求される性能に応じてカスタマイズできます。
- 8. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・ステンレス鋼を含む)に対応可能ですので、高硬度・耐摩耗性・低摩擦摺動性・離型性等の表面特性を必要とする製品部品に使用していただけます。
ダーク色調三価クロム
ダーク色調三価クロムめっきは、環境負荷の低減を目的として開発されたクロムめっき技術で、下地ニッケルめっき層の上に成膜させる従来の六価クロムめっきに代わる安全で持続可能な選択肢として注目されています。この技術は、以下のような特徴を持っています
- 1. 環境への配慮 ダーク色調三価クロムめっきは、六価クロム化合物を使用しないため、環境規制(例:RoHS指令やREACH規則)に適合しています。これにより、作業者の健康や環境への影響を最小限に抑えることができます。
- 2. 耐食性 ダーク色調三価クロムめっきは、六価クロムめっきと比較して耐食性が若干劣る場合がありますが、めっき後不動態化処理(クロムフリー)により耐食性の向上を図ることができます。特に塩化カルシウムに対して高い耐食性があります。
- 3. 外観特性 当社のダーク色調三価クロムめっきは、六価クロムめっきに比べてわずかに黒っぽいダーク色調ですので、装飾用途での高級感を演出するのに適しています。
- 4. 皮膜均一性とつき回り ダーク色調三価クロムめっきは、電流の届きにくい形状部分にも均一色調のめっきが可能で、複雑な形状の部品にも適用できます。
- 5. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材にも対応可能ですので、耐食性と耐変色性およびダーク色調の高級美観を兼ね備えた表面処理を必要とする複雑形状の製品部品に使用していただけます。

中高リン型無電解ニッケル
外部電源を使用せず次亜リン酸塩の還元作用で析出するリンの含有率が10~12%の無電解ニッケルめっきは、「中高リン型」として分類され、以下のような特徴を持っています。
- 1. 耐食性と耐酸性 リン含有率が高いことで、めっき皮膜は非晶質構造となり、耐食性が向上します。特に酸性環境下での耐久性が高く、化学薬品や湿気にさらされる部品にも適しています。
- 2. 非磁性特性 リン含有率が高く非晶質構造で非磁性ですが、熱処理により結晶質に変化し磁性をもつようになります。
- 3. 硬度と耐摩耗性 中高リン型(リン含有率10~12%)はめっき皮膜硬度がHv約500ですが、熱処理により最大Hv950程度まで硬くすることができ、優れた耐摩耗性を得ることができます。
- 4. 被膜の均一性 無電解めっきの特性として、複雑な形状の部品にも均一な厚さでめっきが可能です。これにより、精密機器や微細加工部品にも適用できます。
- 5. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材に対応可能ですので、耐食性・耐摩耗性が必要な製品部品に使用していただけます。
低リン型無電解ニッケル
外部電源を使用せず次亜リン酸塩の還元作用で析出するリンの含有率が1~2%の無電解ニッケルめっきは、「低リン型」として分類され、以下のような特徴を持っています。
- 1. 高硬度と耐摩耗性 低リン含有率によるめっき皮膜は結晶性が高く、皮膜硬度がHv約700と非常に高いのが特徴です。この硬度の高さから、耐摩耗性が必要な製品や部品に適用されることが多いです。さらに熱処理を行うことで、皮膜硬度をHv950程度まで上げることができます。
- 2. 耐食性 低リン型無電解ニッケルめっきは耐摩耗性に優れる一方で、耐食性や耐酸性が中高リン型に比べて少し劣る傾向がありますが、耐アルカリ性は優れています。
- 3. 磁性特性 低リン型無電解ニッケルめっき皮膜は結晶組織のため磁性を持つています。
- 4. 被膜の均一性 無電解めっきの特性として、複雑な形状の部品にも均一な厚さでめっきが可能です。これにより、精密機器や微細加工部品にも適用できます。
- 5. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材に対応可能ですので、機械的強度や耐摩耗性が必要な製品部品に使用していただけます。
無電解ニッケルテフロン
無電解ニッケルテフロン複合めっきは、無電解ニッケルめっきの特性に加え、テフロン(PTFE: ポリテトラフルオロエチレン)微粒子を皮膜内に20~25vol%分散共析させた特殊なめっき技術です。この複合めっきは以下のような特徴を持っています。
- 1. 潤滑性と摺動性の向上 テフロン微粒子が皮膜内に均一に分散共析することで優れた潤滑性と摺動性を発揮します。この特性により摩擦や摩耗を低減し摺動部品や可動部品に最適です。
- 2. 耐摩耗性と耐久性 無電解ニッケルめっきの硬度とテフロンの低摩擦特性が組み合わさり、低荷重下での耐摩耗性が向上します。
- 3. 撥水撥油性と離型性 テフロンの特性により皮膜表面は高い撥水撥油性と防汚性を持つと同時に、離型性が向上するため成形加工などの用途にも適しています。
- 4. 耐食性と耐薬品性 無電解ニッケルめっきの耐食性に加えテフロンの化学的安定性が加わることで、酸やアルカリ、溶剤などに対する耐性が向上します。これにより、化学プラントや医療機器などの過酷な環境下での使用が可能です。
- 5. 均一な皮膜形成 無電解めっきの特性として、複雑な形状の部品にも均一な皮膜を形成できます。これにより、精密機器や微細加工部品にも適用可能です。
- 6. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材に対応可能ですので、潤滑摺動性や耐摩耗性・耐食耐薬品性・防汚性および離型性等が必要な製品部品に使用していただけます。

硬質アルマイト
硬質アルマイトは、低温の硫酸溶液中でアルミ合金を陽極酸化することにより、表面に高硬度で耐久性の高い酸化皮膜を形成する処理方法です。この処理は、通常のアルマイト処理よりも厚い皮膜を生成し、以下のような特徴を持っています。
- 1. 高硬度 硬質アルマイトの皮膜は、アルミ合金の種類や膜厚により異なりますが通常Hv300~Hv500の硬度を持ち、高圧や高負荷がかかる部品において寿命を延ばすために効果的です。
- 2. 耐摩耗性 摩擦や摩耗に対して非常に強い特性を持ちますので、摺動部や可動部品の耐久性を向上させることができます。
- 3. 耐食性 酸化アルミニウムの皮膜は、化学的に安定しており、塩水などの腐食環境に対して優れた耐性を発揮しますが、アルカリ性には弱くアルマイト皮膜が溶解する可能性があります。
- 4. 絶縁性 硬質アルマイト皮膜は電気絶縁性を持ち、抵抗値が10¹²~10¹⁴Ω程度に達するため、電気部品や電子機器の絶縁用途にも適用可能です。
- 5. 膜厚 硬質アルマイトの膜厚は、通常30~100μm程度で、用途に応じて調整可能です。膜厚が厚いほど耐久性が向上しますが、柔軟性が低下する場合があります。
- 6. 耐熱性 硬質アルマイト皮膜は高温環境にも耐える特性を持ち、皮膜の熱伝導度がアルミの約1/10なので熱の遮蔽体にもなりますが、皮膜の熱膨張係数がアルミ素地の約1/5なので100℃以上の加熱で皮膜クラックが発生する可能性があります。
- 7. 用途 当社は高い硬度と耐久性を兼ね備えた硬質アルマイト技術により、過酷な条件下で使用される製品部品に最適な表面処理を提供いたします。
硫酸アルマイト
硫酸アルマイトは、20℃前後の硫酸溶液中でアルミ合金を陽極酸化することにより、表面に酸化皮膜を形成する処理方法で最も一般的に使用されているアルマイト処理技術です。この処理により形成される皮膜は、耐食性、絶縁性、装飾性、さらには染色性に優れており、以下にその特徴をまとめます。
- 1. 膜厚 硫酸アルマイトの膜厚は通常5~25μmで、用途に応じて調整が可能です。装飾用途では5~15μm、工業用途では15~25μmが一般的です。
- 2. 皮膜透明性 硫酸アルマイトは皮膜透明度が高く、合金種により発色が変わります。又皮膜が厚くなるほど透明度が低下し外観が曇る傾向があります。
- 3. 染色性と装飾性 硫酸アルマイト皮膜は多孔質構造のため、染料を利用して豊富な色彩を付与することができます。この特性により、外観色調が重視される用途で使用されます。
- 4. 耐食性 硫酸アルマイトにより生成された酸化皮膜は、アルミニウム基材を保護し湿気や腐食性環境下での耐久性を向上させます。皮膜を厚くすることと封孔処理を施すことで、耐食性がさらに向上します。
- 5. 硬度と耐摩耗性 皮膜硬度がHv200~300程度あり、摩耗や引っかきに対する耐性があります。
- 6. 絶縁性 酸化アルミニウム皮膜は電気を通さないため、電気絶縁性が求められる用途に適しています。絶縁耐力は膜厚に比例し、高い電圧環境にも対応可能です。
- 7. 有機塗膜密着性 ADC-12材の硫酸アルマイトは塗装下地の耐食皮膜として活用されています。
- 8. 用途 当社では各種アルミ合金に応じて、装飾性・耐食性付与から塗装下地処理等まで、最適な硫酸アルマイト処理技術を提供いたします。
モリブデン潤滑アルマイト
モリブデン潤滑アルマイトは、アルミ合金の表面に陽極酸化皮膜を形成し、その多孔質構造内に二硫化モリブデンを電解析出させることで、優れた潤滑性と耐摩耗性を付与した特殊な表面処理技術です。この技術は摺動部品や高負荷環境下で使用される部品においての性能向上を目的としています。以下にその特徴をまとめます。
- 1. 潤滑性の向上 二硫化モリブデンは固体潤滑剤として知られ、低摩擦係数を持つため摺動部品の摩擦を大幅に低減します。これにより、摺動部品の摺動抵抗を低下させて部品寿命が延び、エネルギー効率も向上します。
- 2. 耐摩耗性 アルミ合金表面の陽極酸化皮膜と二硫化モリブデンの潤滑特性が組み合わさることで、特に高負荷や高圧環境下での摺動摩耗に対する耐性が大幅に向上します。
- 3. 耐食性 アルミ合金の陽極酸化皮膜自体が優れた耐食性を持つため、モリブデン潤滑アルマイトは湿気や化学薬品に対しても高い耐久性を発揮し、過酷な環境下での使用が可能です。
- 4. 用途 当社では主にアルミ合金展伸材にこの技術を適用し、陽極酸化皮膜の基本特性と二硫化モリブデンの潤滑性を融合することで、耐圧摺動摩耗性の高性能な表面処理を提供しています。
アルミ合金用ノンクロム化成処理
ジルコニウム系のアルミ合金用化成処理は、クロムフリーの環境対応型表面処理技術です。以下にその特徴をまとめます。
- 1. 耐食性の向上 ジルコニウム化合物がアルミ合金表面に緻密な化成皮膜を形成し、腐食環境から素材を強力に保護します。
- 2. 高耐熱性 アルミ合金表面に形成された化成皮膜は耐熱性に優れ、ベーキング処理を行っても皮膜は劣化しません。
- 3. 塗装密着性の向上 化成皮膜の微細構造が塗装の密着性を向上させ、塗装膜の剥離を防ぎます。
- 4. 環境適合性 クロムを含まないので、RoHS指令やREACH規制のような環境規制に適合する環境負荷の低い処理法です。
- 5. 用途 当社ではいろいろなアルミ合金に対応いたしますので、環境規制の厳しいアルミ合金部品への耐食性・耐熱性付与や塗装下地としてこの技術をご利用いただけます。

置換スズめっき
置換スズめっき処理は、素材金属(通常は銅合金)をスズイオンを含むめっき液に浸漬し、析出電位の差を利用して素材金属の上にスズ皮膜を析出させる技術です。以下にその特徴をまとめます。
- 1. 柔軟性・なじみ性 置換スズめっき皮膜は、硬度が低く柔軟性・なじみ性に優れ、高い摺動性を発揮します。
- 2. 耐食性 置換スズめっき膜厚は、0.5~3µm程度ですが緻密で耐食性に優れています。
- 3. はんだ付け性 素材銅合金の表面酸化を防止しはんだ付け性を向上させますが、スズ皮膜が0.5~3µm程度と薄いので長期間の保管によりはんだ付け性が低下する傾向があります。
- 4. 環境適合性 鉛を含まないため、RoHS規制に適合します。
- 5. 用途 当社では主に銅合金素材に置換スズめっき処理を行っており、なじみ摺動性・耐食性やはんだ付け性の必要な製品部品(主に電気・電子部品)にこの処理を利用していただけます。
NPb処理
NPb処理は、鉛を含む銅合金製品の表面から鉛を選択的に除去する技術(TOTO株式会社が開発)で、特に水栓金具や給水器具などの鉛浸出を低減する目的で広く利用されています。この処理は、人体や環境への鉛の影響を軽減し、規制に適合する製品を提供するために重要です。以下にその特徴をまとめます。
- 1. 鉛溶出量の低減 NPb処理により、鉛の浸出量が大幅に減少し、水栓器具の鉛浸出規制最新基準(2003年)を満たす製品が得られます。
- 2. 人体への影響軽減 鉛の浸出を抑えることで、飲料水や食品への鉛の混入を防ぎます。
- 3. 環境適合性 鉛による環境負荷を低減し、持続可能な製品を提供できます。
- 4. 表面改質 製品表面に存在する鉛を選択的に除去することにより、耐食性や塗装密着性が向上する場合があります。
- 5. 用途 当社では主に鉛含有快削黄銅製の水栓金具や給水器具にNPb処理を行っていますが、この処理技術は、鉛の規制強化に対応するための重要な技術であり、環境保護と製品の安全性向上に寄与しています。
酸洗い
酸と酸化剤を含有する処理液に浸漬することにより、銅合金表面の酸化膜を均一にエッチング除去します。
用途としては、銅合金表面の酸化皮膜除去による活性化や外観向上等に使用できます。

黒色三価クロム合金めっき(低クロム含有タイプ)
黒色三価クロム合金めっき(低クロム含有タイプ)は、環境負荷の低減を目的として開発されたクロムめっき技術で、下地ニッケルめっき層の上に成膜させる従来の六価クロムめっきに代わる安全で持続可能な選択肢として注目されています。この技術は、以下のような特徴を持っています。
- 1. 環境への配慮 黒色三価クロム合金めっきは、六価クロム化合物を使用しないため、環境規制(例:RoHS指令やREACH規則)に適合しています。これにより、作業者の健康や環境への影響を最小限に抑えることができます。
- 2. 耐食性 六価クロムめっきと比較して耐食性が劣りますが、必要に応じてめっき後のクロメート処理により耐食性の向上を図ることができます。
- 3. 外観特性 黒色三価クロム合金めっき(低クロム含有タイプ)は、六価クロムめっきや他の黒色系合金めっきに比べて黒い色調ですので、装飾用途で黒色を演出するのに適しています。
- 4. 皮膜均一性とつき回り 六価クロムめっきと比較して電流の届きにくい形状部分にもめっきが可能です。
- 5. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材にも対応可能ですので、黒色調の高級美観と耐食性を兼ね備えた表面処理を必要とする製品部品に使用していただけます。
黒色三価クロム合金めっき(高クロム含有タイプ)
黒色三価クロム合金めっき(高クロム含有タイプ)は、環境負荷の低減を目的として開発されたクロムめっき技術で、下地ニッケルめっき層の上に成膜させる従来の六価クロムめっきに代わる安全で持続可能な選択肢として注目されています。この技術は、以下のような特徴を持っています。
- 1. 環境への配慮 黒色三価クロム合金めっきは、六価クロム化合物を使用しないため、環境規制(例:RoHS指令やREACH規則)に適合しています。これにより、作業者の健康や環境への影響を最小限に抑えることができます。
- 2. 耐食性 六価クロムめっきと比較して若干耐食性が劣りますが、必要に応じてめっき後のクロメート処理により耐食性の向上を図ることができます。
- 3. 外観特性 黒色三価クロム合金めっき(高クロム含有タイプ)は、黒色調がダーク色調三価クロムめっきと黒色三価クロム合金めっき(低クロム含有タイプ)の間に位置します。
- 4. 皮膜均一性とつき回り 六価クロムめっきと比較して電流の届きにくい形状部分にもめっきが可能です。
- 5. 用途 当社では各種鉄鋼材(熱処理材・鋳鉄・ステンレス鋼を含む)や各種アルミ合金・銅合金素材にも対応可能ですので、黒色調の高級美観と耐食性を兼ね備えた表面処理を必要とする製品部品に使用していただけます。